春、早い時は3月早々からツバメが飛び交います。6月に入るとほぼ繁殖を終わったように思います。
そのツバメ、結構種類が多いのですが案外気がついていません。
私たちが普通に見ているのは、額と喉のあたりが赤いツバメ。家の軒先などに巣を作ります。巣は皆さんよくご存じの茶碗の形をしていて、そこからヒナが口を開けて親からの餌を待っている姿は繁殖期の日常の光景です。
そして、少し遅れてやってくるのがコシアカツバメです。
京阪宇治駅の構内で多くの巣が見られます。また、地元の方によると笠取小にも巣を作るそうです。その巣はトックリの形をしています。入り口が小さいのでヒナはほとんど見ることができません。餌を運んできた親はトックリの先から中に入ってしまいます。
このコシアカツバメがやってくると、本来のツバメは追いやられるのか、現在は京阪宇治駅から100㍍ほど下流で飛び交っています。
他にもう一種イワツバメも山間部の崖などに巣を作ります。
喉が赤くなく、お腹の白さが目立ちます。ダム湖などに行くと比較的よく見ることができます。
普通に見られるのはこの3種くらいかな、と思っていたら、先月神戸に住んでいる知人から、須磨のなぎさ公園でアカハラツバメを撮ったと連絡がありました。
このアカハラツバメ、しばしばツバメの一団に混ざっているそうです。全くそんな知識もなく、教えてもらってびっくりです。ツバメの亜種(同種であるが形態的に差があるもの)とのことで、飛んでいるのを見ただけではなかなかわかりませんが、電線などに止っている十数羽の集団を撮って初めてわかるようです。
何気なく見ているツバメにもこのような多様さに気がつくと、これからはツバメの見方も変わるのではないでしょうか。』