“モズが枯れ木で鳴いている”という歌でも知られているモズ。
留鳥で、河川敷や開けた田畑でもよく見られます。ただ、歌の“枯れ木”のインパクトが強いのか、あるいは秋頃から始める、虫やカエルなどを木の枝に指す、“モズのはやにえ”のイメージからも冬の鳥、と思っている人も多いかもしれません。
木や柵などに止って少し長めの尾を振っている姿は結構かわいいものです。
漢字で書くと“百舌”。
図鑑では、何種類もの鳥の鳴き声の真似をすることからこのように表記されるようになったと書いてありました。何かで読んだ記憶では、ウグイスの真似が一番多いそうです。
百舌と書けば気がつく人も多いかもしれません。そうです。大阪府堺市には中百舌鳥(なかもず)という駅があります。その由来は百舌古墳群と関係があるようですが、長くなるのでここでは割愛。ちなみに、大阪府の府の鳥はモズです。
他に見られるモズの仲間としては、絶滅危惧種のアカモズがいますが、最近では西日本ではほとんど見られなくなっています。写真は北海道利尻島で撮ったもので、北海道では絶対数は少なくなったものの、まだ普通に見ることができるようです。
また、羽ばたきの写真は幼鳥です。その下で親鳥が見守っています。なかなか微笑ましい光景ですね。
ところで、“百舌勘定”って聞いたことがありますか?
割り勘のおり、なんやかやと理由を付けて自分は払わないことをこのように言います。舌が百もあるので、上手く丸め込む、と言ったことからの言葉のようです。
モズがちょっと気の毒になってきました。